凄いですね、しびれますね。
感動しました、今回はいまどきここまで本気になっちゃって、何時のアニメファンだよプゲラ
といわれかねない周りの見えない文章を書こうと思います。
お台場にガンダムが立つことについて富野監督は
http://www.youtube.com/watch?v=SRNdVNkwgPU
http://robot.watch.impress.co.jp/docs/news/20090707_300538.html
のように語っています、30年の歴史が物語るこのガンダムというプロジェクト
はじめは富野監督は非常にこのトリコロールの「おもちゃカラー」を嫌っていました
スポンサーの要求にこたえるためにしぶしぶ「おもちゃカラー」を使いそのアンチテーゼとして
当時動きを表現し図らいからと敬遠されていた白というカラーをガンダムのほとんどに使ったのです
しかし30年の時があの時無力にもスポンサーという圧力に屈するしかなくてそれでも可能性を求めた
まさしく荒野のような荒れ果てた日々をすごした富野監督に「これでよかったんだ」と思わせることが出来た
その等身大ガンダムの光景はまさしくあの日からのガンダムというムーブメントに寄り添って
生きてきたものたちの涙腺を刺激します。
ガンダムなどの富野アニメをある評論家はこう評しました、「アニメーションの青春」と。
当時日本のアニメーションには二つの主流が存在しました、ひとつは東映の長編アニメ~宮崎アニメに
象徴されるようなディズニーを手本とした「フルアニメーション」
もうひとつは虫プロなどに代表されるとにかく低予算の「リミテッドアニメーション」です
(これらの流れは互いにライバル関係にあるという本もあるようです)
富野監督は後者、虫プロに入社し、リミテッドつまりは限られた表現のなかでどれだけ上質な表現
そしてリアリティを追求出来るかを試し続けてきました、初期はコンテ1000本切りの富野といわれ
同じカットや動きを他の場面に流用するなどすることによるリミテッドならではの細工の仕事(追求
などと書くとどこぞからお叱りを受けるかも知れないですね)、そして今まで勧善懲悪一辺倒でマンネリ
していた話の展開に深みを持たせ、子供たちにも考えさせるきっかけ作りを工夫し続けた海のトリトンや
ザンボット3等の作品群、そして、ロボット物をより昇華させるために舞台を戦争に移し敵も人にすることで
よりリアルを追求したその後のガンダム等の作品、これらはまさに葛藤と成長、欲や精神など「青春」という
言葉で形容するにふさわしいものだと思います。
そしてその青春は単なるロボット物だけにすみませんでした、ヤマトとガンダムからはじまったアニメの
ブームは社会現象となり「女子供が見る退屈なものがたり」から、「多様な表現の可能性のある若者の
ための新たなメディア」と商業アニメは評されるようになりまさしくガンダムは日本のアニメーションシーン
そのものを塗り替える作品にまで成長しました、風の谷のナウシカなどの宮崎作品も、やはりこの旋風が
追い風にならなければ映画を作れなかったといわれています。
そして富野監督とそのファンたちはその後に待ち受けている宮崎勉事件を発端とした凄惨極まりないオタク
バッシングや新たなヒット作が作れないプレッシャーなどと更なる障壁を乗り越えながらそれはもう両者とも
限界ギリギリ、時には無念のまま障壁を乗り越えられなかった人たちを含みながら今日まで走り続けて
きたのです、富野監督もファンたちも何度も「もう自分たちはだめかもしれない」と思ってきました。
時に監督は「ガンダムをぶち壊してやる」といきまいたりして当時のすべてを否定したい、まさに黒歴史化
したいという怨念でいっぱいでした。
しかし、エヴァを発端とした新たなアニメブームやそれの引用元としてのガンダムの再評価などを追い風に
富野監督とガンダムというムーブメントは改めて、そして当時子供たちだった多くのファンに支えられて
再び大地に立つことが出来ました。
その中で富野監督は「ガンダムという作品に携われてよかった」という結論に達したのです
ターンエーという作品の中で富野監督は自らが構築してきたガンダムという作品群を黒歴史として描きます
これはある種のガンダムに対する全否定です、しかし、それらの歴史を確かに「今までの自分たちが歩んで
きた事」として捕らえその上に新たな物語を刻む事で全肯定としました。
そしてガンダムが最初に放映された1979年から30年、ファンなら誰もが夢見た等身大ガンダム像という
いわば勲章が我々の前に姿を現しました、ここにきてようやく富野監督は「最初はとても忌まわしかった
おもちゃとしてのガンダムもとても意義のあるものだ」というコメントを残すにいたったのです。
それは、ガンダムを支え続けた人たちにとって心から慰めと救いの言葉となるのでしょう。
機動戦士ガンダム、放映30周年おめでとうございます。